さくらインターネットからCloudflareにドメインを移管してみた。

さくらインターネットで取得したTDLドメインをCloudflareへ移管

さくらインターネットで取得したTDLドメインをCloudflareへ移管した記録です。

2024年4月12日

さくらインターネットCloudflareドメイン

Cloudflare Zero Trustを使いたい。

Cloudflare Zero Trustは無料で50ユーザーまでであればローカルネットワークにあるサーバをリモートアクセスできると聞いたので、さっそく使ってみようとしました。しかし、そのためにはCloudflareにドメインを登録しなければいけないため、さくらインターネットで取得したドメインを1件移管することとしました。

移管するドメインの選択

ドメイン移管の手順はCloudflareから参考になるブログ記事が公開されていました。

ドメインをCloudflareに移管するためのステップバイステップガイド

こちらではCloudflareでサポートされているドメインはTLD(.comや.org)となっているため所有するドメインから.comのものを移管することにしました。

Cloudflareがお客様のドメインのTLDをサポートしていることを確認します

移管手順

  1. さくらインターネットにドメイン転出の申請をする。数日後にオースコードがメールで送信されてくる。
  2. Cloudflareにアカウントを作成し、ドメイン転入の申請をする。
  3. さくらインターネットから入手したオースコードをCloudflareに入力する。

さくらインターネットにドメイン転出の申請をする。

さくらインターネットの会員メニューにお問い合わせがあり、そこからメールでのお問い合わせフォームを開けます。サービス名称にドメイン取得を選ぶと、お問い合わせの種類でgTLDドメイン移管(転出)依頼を選ぶとフォームが転出依頼用に切り替わるので、必要事項を記入します。

私の場合は転出ドメインでメールボックスサービスも利用していたのですが、転出後にも問題なく利用できることをサポートに確認したうえで実施しました。実際に問題なく受信と送信ができています。

お問い合わせフォーム入力後1~2日で登録メールアドレス宛にオースコードなるものが送られてきます。また、この時点で登録メールアドレスがWhois情報のドメイン管理者として登録されるようです。後に、移管先事業者(Cloudflare)からドメイン管理者宛に承認メールが送信されるらしく、その宛先を判断するために使われるようです。

Cloudflareにアカウントを作成し、DNSを切り替える。

ドメイン移管前に、ドメインのゾーン登録をさくらインターネットのDNSからCloudflareのDNSへ切り替えます。いったん、ドメインの登録者はさくらインターネットですが、DNSはCloudflareの状態になります。

Webサイトメニューからサイトを追加するをクリックするとページが切り替わり、そのページで移管するドメインを入力します。Cloudflareが自動的にさくらインターネットののDNSで登録してるMXレコードやCNAMEレコードを読み取り、自身のDNS自動的に反映させてくれます。

CloudflareでWebサイトの登録

登録を進めると、ページにCloudflareのDNSサーバが表示されるので、それをさくらインターネット側に登録します。

Cloudflareのネームサーバ

さくらインターネットでドメインのWhois情報変更ページを開き、ネームサーバを編集をクリックします。ページが切り替わってネームサーバを編集できますが、この際にすでに登録されているNS1.DNS.NE.JPNS2.DNS.NE.JPは削除しておかないと後の処理がうまく進みませんでした。これらを削除し、Cloudflareから指定された2つのネームサーバを新たに登録します。

ネームサーバの編集

登録完了後、Cloudflareがネームサーバの切り替えを確認すると、[Cloudflare]: 〇〇〇.com is now active on a Cloudflare Free planの件名でメールが来て、DNSの切り替え完了となります。

ドメイン移管

Cloudflareのドメイン移管メニューからドメインの移管を開始します。画像では移管可能なドメインがありません。と表示されていますが、DNS登録の切り替えを行ったドメインがこちらに表示されるようになっているはずです。

Cloudflareドメイン移管

移管ドメインを選択して、ドメイン使用料の支払いやWhois情報の登録、さくらインターネットから入手したオースコードの入力を済ませるとレジストラ間での移管手続きが開始されます。 私の場合は直後に、Cloudflareからの請求とドメイン移管が開始されたことを知らせるメールが送信されてきました。

  • Your Cloudflare Invoice is Available
  • Your transfer to Cloudflare Registrar is underway

さらに、Whois情報の管理者メールアドレス宛に[Cloudflare]: Please verify your email addressの件名で確認メールが送信されてきて、メール本文中にリンクをクリックして手続きを進めました。

ドメイン管理者確認メール

ドメイン管理者宛メールの確認後、3日ほどでドメイン移管完了のメールがCloudflareから送信されてきて、さくらインターネットからもドメインが消えていました。

CloudflareのWhois情報

Cloudflareに移管したドメインのWhois情報はうまく管理者の個人情報が秘匿されていて、公開されるのは国と地域のみでした。

CloudflareのWhois情報

また、ドメイン管理者のメールアドレスも画像のような問い合わせフォームになっているため、スパムメールなど不正利用を防止できます。

Cloudflareのドメイン問い合わせフォーム

このあたりかなり利用者にやさしいですね。

感想

移管を思い立ってから2週間程度で完了したので、思ったより手続きは楽でした。途中でネームサーバ設定変更でミスがあり、既存のネームサーバを削除しなかったため、Cloudflare側での確認処理が進まないトラブルがありました。これがなければ1週間くらいで終わると思います。